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オーケストラの歴史 
オーケストラの組織 
交響楽団と管弦楽団の違いは
定期演奏会と特別演奏会
依頼演奏会 
オーケストラの給与
コンサートマスター
フェスティバルオーケストラとは 
オーケストラのピッチについて
オーケストラのチューニング
 オーケストラのオーディション



オーケストラの歴史

 オーケストラの語源は、古代ギリシャの円形劇場の舞台上で、楽器奏者とダンサーに割り当てられたスペース(舞台の前の方)がオルケストラと呼ばれていましたが、その後、この場所に配置される音楽集団がこの名称で呼ばれるようになり、このオルケストラがオーケストラの語源だと言われています。

 弦楽合奏に管楽器の加わった管弦楽(オーケストラ)は、バロック時代にオペラの伴奏として、弦楽合奏の補強のためにオーボエやファゴットなどの木管楽器が加えられたのが始まりです。これはモンテヴェルディのオペラに初期の形態を見ることができます。

 このころのオーケストラは、弦楽器を中心にフルート、オーボエ、トランペット、トロンボーンが加えられたものでした。その後バッハやヘンデルたちによってオラトリオやカンタータの伴奏としてもオペラ風の管弦楽が取り入れられて発展し、それが管弦楽独自のための音楽として合奏協奏曲や管弦楽組曲が生まれてきました。その後、金管楽器やティンパニなど加わって大規模になりました。

 古典派時代には交響曲や協奏曲、オペラの伴奏として大いに発展し、コンサートホールでの演奏に適応して弦楽器を増やして大規模になり、またクラリネットなど新しい楽器が加わって現在のような形となりました。




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オーケストラの組織

 多くのオーケストラは常設の団体ですが、場合によってオペラ劇場所属のオーケストラが演奏会を行うことや、毎年の音楽祭などで臨時に集まる音楽家によって組織されるオーケストラ(フェスティバルオーケストラ)も存在します。

 前者の例としてはウィーン国立歌劇場の管弦楽団員の中から組織されるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が、後者の例としてはバイロイト祝祭管弦楽団がそれぞれ最も有名なものです。

 また、放送局が専用のオーケストラを持つ例は欧州を中心に多く、ドイツの各州(バイエルン、ベルリン、北ドイツなど)の放送協会のオーケストラ、英国BBCや日本のNHK交響楽団などがあります。

 独立の団体としてのオーケストラは、定期演奏会の入場料やレコード録音の契約料だけで存続することはごく一部を除き大変難しく、その多くは国や自治体の助成金や、企業・個人の寄付によりようやく成り立っているといっても過言ではありません。




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交響楽団と管弦楽団の違いは

 オーケストラの呼称には「交響楽団」、「管弦楽団」、「シンフォニーオーケストラ」「フィルハーモニー」、「フィルハーモニー管弦楽団」「フィルハーモニー交響楽団」「フィルハーモニーオーケストラ」等々・・・さまざまなものがありますが、これらは呼び名が違うだけで特に構成的な違いがあるとか、内容に違いがあるわけではなく、単に名前の付け方の違いによるものです。「管弦楽団」、「楽団」はオーケストラ、「交響楽団」はシンフォニーオーケストラの日本語訳です。またフィルハーモニーとは「楽友」の意味です。

 イメージ的に、シンフォニー・オーケストラと言うと、ステージコンサートが中心でオペラは演奏しない団体という意味で使うこともあるようです。余談ですが、海外の伝統的オーケストラでは、名称にシンフォニーとフィルハーモニーを一緒には使用しませんが、ニューヨーク・フィルハーモニックは昔、両方を一緒に使っていたことがあります。もともとニューヨーク・シンフォニーとニューヨーク・フィルハーモニーという二つのオーケストラが号併したためで、1958年まではニューヨーク・フィルハーモニック・シンフォニー・オーケストラが正式名称でした。




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定期演奏会と特別演奏会

 定期演奏会

 オーケストラが定期的に特定のホールで開催する自主企画する演奏会を「定期演奏会」といいます。プロのオーケストラの場合は毎月1回程度行うことが多いが、また人気のあるオーケストラだとAプログラム、Bプログラム、Cプログラムのように複数回の定期演奏会や、演奏会場ごとに別の定期演奏会を持つこともあります。

 定期演奏会はそのオーケストラの芸術部門を統括する、音楽監督や常任指揮者によってプログラミングが決められます。音楽監督や常任指揮者が半分以上の回数の指揮を行いますが、それ以外は契約している客員指揮者やゲストとして別の指揮者が招聘されます。

 プログラミングについては、定期演奏会ではオーケストラの芸術性の追究といった面が強く、大曲、難曲やなじみの作曲家の作品の中でも比較的演奏される機会が少ない楽曲が選ばれる傾向にあります。

 定期演奏会のコンサートチケットはオーケストラが募集している定期会員に優先的に販売されますが、定期会員の数が座席数より少なければ、その残券は前売りや当日券として一般売りされます。

 特別演奏会

 特別演奏会は定期演奏会とは別に不定期にオーケストラが自主企画される演奏会です。定期演奏会がオーケストラの芸術性の追究といった面が強いのに対して、特別演奏会はなじみの軽いプログラムを組み、指揮者やソリストには人気の高い演奏者を選ぶことによって、興行収入が上げられるように企画されます。

 定期演奏会のために海外から招聘した指揮者などは、数回の定期演奏会だけでは、経費面での負担をカバーできないため、同時期により通俗的なポピュラー曲で特別演奏会を組み公演することも多い。




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依頼演奏会

依頼演奏とは、定期演奏会や特別演奏会以外で、オーケストラが公演の主催者とならない演奏会をいいます。依頼演奏には、ソリストに雇われてその伴奏を務める演奏会(オペラアリアの夕べ、協奏曲の夕べ等々)などや、アマチュア合唱団演奏会の伴奏として「第九」や「メサイヤ」などの宗教曲の公演に雇われるもの、また民間企業などがスポンサーになって演奏会を主催する、さまざまな形の冠コンサートと呼ばれる公演などがあります。

このほかに「音楽鑑賞教室」への出演があります。教育指導要領の音楽の部では学年ごとに鑑賞曲が決められており、地域の教育委員会が鑑賞曲を含んだプログラムを作成し、小・中・高校の生徒を対象にした「音楽鑑賞教室」を開いて、生のオーケストラの演奏を聴く機会を提供しています。地方のオーケストラの場合は時期的には毎日のように「音楽鑑賞教室」があることがあります。

これらの依頼演奏は、いわば出演料をもらって頼まれて演奏する公演で、オーケストラ自体が公演の経済的な成否にかかわらない演奏会ということになります。




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オーケストラの給与

オーケストラの給与体系は大きくわけて3つの形があります。

1.完全固定給与制での支払い。
2.ある程度の基本給があって、その上に演奏会の数や時間によって歩合で上乗せしていく。
3.演奏会や録音などの収入があったとき歩合制で払う。

 日本のプロ・オーケストラでは完全固定給制が多いようです。オーケストラには様々な楽器があり、ハープやテューバなどのように乗り番が少ない楽器でも、正団員であるかぎりは年齢によって多少の違いはありますが、基本的に給与は均等になっています。

 各楽器の首席奏者には、それぞれに給与の5〜10%程度の首席手当てがつくようです。また日本のオーケストラのほとんどが、終身雇用制をとっています。退職の際には退職金あるいは慰労金が受けられるようになっていますが、その金額は、一般の企業に比べるとかなり低いのが現状です。現在では定年は60歳というのが一般的です。

 楽団員の平均年収トップはN響の1000万円

 N響の終身正指揮者、アンサンブル金沢音楽監督などを務める岩城宏之氏は「いいサウンドはお金の音」と言う。高い給与で優秀な楽団員を集め、最高の指揮者やソリストを呼んでこそ、いい音を出せるということだろう。それだけオーケストラの活動には資金がかかる。

 オーケストラの活動は定期演奏会のほか依頼を受けての公演、学校の音楽教育のための演奏会などで、年間100回から150回くらいの演奏会をこなす。主体になるのは自主公演の定期演奏会だが、ホールの借り代だけでも一晩150万円〜250万円のほか、楽器の購入、維持費、広告費、公演チラシなどの印刷代、楽譜代などがかかる。

 それ以上に負担が大きいのが楽団員の給与。日本の楽団員の生活が楽でないのは定評があり、アルバイトをしている人も多いが、楽団のほとんどは終身雇用制だから50人、100人を抱えるとなれば人件費は馬鹿にならない。日本音楽家ユニオン2003年調査によれば、最高額はN響の年額1000万円(45.3歳)、続いて読売日響767万円(43.6歳)、都響733万円(45.5歳)と御三家がトップに並ぶ。低いほうは関西フィルの220万円(特別契約などを除く、40.9歳)、山形交響楽団の383万円(38.2歳)などだが、400万〜500万円台が一般のようだ。

 一方、収入はとなると、ほとんど演奏会収入に限られる。それも両チーム合わせて50人程度の選手で最大5万人の観客を相手にするプロ野球などと違って、オーケストラの場合、少なくても50〜60人、多ければ100人を超す楽団が演奏を聴かせるのは、せいぜい1000人から2000人。桁違いに効率が悪く、定期演奏会のたびに数百万円の赤字が出るのが実情という。

 終身雇用制から能力主義へ移行した東京都交響楽団

 このため台所事情は火の車で、とくに近年は長引いた不況が加わって経営母体からの財政援助も細りがち。安泰と見られた自治体支援の楽団も補助金削減が相次いでいる。札幌交響楽団は平均50万円の賞与カットに続いて本給の7%、退職金25%を削減、名古屋フィルも愛知県、名古屋市の双方からの助成金が削減され、神奈川フィルも一時金カット、給与の削減が続いているという。

 そして御三家の一角、東京都交響楽団では、この5月から終身雇用制に代わって契約楽員制度(3年間)を採用、能力・業績評価による年俸制に移行することになった。契約楽員制はアンサンブル金沢が一昨年に導入しているが、能力・業績評価を取り入れるのは初めてのケースという。

 石原都知事が就任以来進めてきた財政再建策の一環で、楽団への補助金3割削減、楽団定員の90人への削減などに続く措置。このため都響の楽団員は5月にいったん退職し、首席・副首席奏者は全員契約楽員に、他の奏者は契約楽員になるか終身雇用かを選択することになる。年俸制の本給は終身の場合、契約より120万円〜70万円低く設定されており、40歳で契約楽員なら670万円、終身では600万円になる。

             (数字や記録などは2005年4月現在のものです)
「オーケストラ」のカネと人事よりhttps://member.jinjibu.jp/special/column05042501.html



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コンサートマスター

 コンサートマスターとは、オーケストラの演奏をとりまとめる職を与えられた人のことをいいます、一般には第1ヴァイオリン(ヴァイオリンの第1パート)のトップ奏者がこの職を担います。それが女性奏者の場合はコンサートミストレスといい、それぞれ省略してコンマス、コンミスと呼ばれることも多い。

 コンサートマスターの役割

演奏全体のとりしまりは指揮者の役目ですが、実際の細かな音の出だしや切る位置、微妙なニュアンスは、指揮では示しきれないことも多く、演奏者としては楽器を演奏するコンサートマスターのボーイングの方が、細かいニュアンスがわかりやすいことも多い。このような場合、演奏者は指揮を見るのと同時にコンサートマスターを見て演奏をします。コンサートマスターはそれに応えて指示を出しています。

 指揮者の指示を補う

指揮者の指示を補ったり、指揮者の指示に従って演奏法を細かく指示したり、演奏者を代表して指揮者と協議したりします。

 指揮者の代理を務める

指揮者がいないときには、コンサートマスターが代理を務めることもあります。そのために実力もあり、かつ団員や指揮者から信頼の厚い人でないと務まりません。

 弦セクションのボーイングを決める

ヴァイオリンセクションだけではなく弦楽器のセクション全体のトッププレーヤーでもあることから,弦セクションのボーイングを決めるという役目があります。

 ソロの演奏を担当する

1ヴァイオリンのトップとして、ヴァイオリン・ソロの部分はコンサートマスターが担当することが一般的です。

 ステージへの登場

ステージに入る時は、他の団員より少しあとにステージに登場し、そしてステージの一番前に座り、指揮者と常にアイコンタクトを取りながら演奏を始めます。

 演奏前のチューニング

演奏前のチューニング(音合わせ)では、オーボエが出すA音に合わせて、先ずコンサートマスターがその音を引き取ってから、次に各奏者が合わせていきます。

 オーケストラの起立・着席の合図をする

演奏の前後に指揮者が挨拶をするときには、オーケストラが起立することが多いのですが、その場合の起立・着席の合図はコンサートマスターが行います。




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フェスティバルオーケストラとは

 優秀な若手演奏家を集めた臨時編成のオーケストラをフェスティバル・オーケストラと呼んでいます。

 近年フェスティバル・オーケストラが脚光をあびているのは、欧州の常設オーケストラの多くが、国や自治体からの補助金削減で財政難にあえいでいて、長期的視点から若手を育成する余裕がなくなってきていることがあります。

 旧ソ連や東ヨーロッパ、中国などの演奏家が自由に行き来できるようになり、若手中心のオーケストラならギャラも高くなくて優秀な人材を世界中から集めることが可能になりました。そこで一流の指揮者やソリストを招いたトップクラスのフェスティバル・オーケストラは、耳の肥えた観衆を十分満足させる実力をもっているということが認められてきました。

 著名なフェスティバル・オーケストラとしては、ルツェルン祝祭管弦楽団、UBSヴェルビエ・フェスティバルオーケストラなどがあります。




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オーケストラのピッチについて

 オーケストラは演奏をする前に「チューニング」をしますが、これは音合わせで、オーボエが吹くAの音、ドレミでいうと「ラ」の音にあわせて行います。

 このAの音は周波数でいうと440Hz(ヘルツ)ですが、オーケストラによってこの周波数(ピッチ)が少しずつ異なっています。現在、一般的には日本のオーケストラではNHK交響楽団をはじめ442Hzですが、アメリカは低めの440Hzで、ところがヨーロッパ、特にドイツ・オーストリアではこれが444ヘルツとか445ヘルツになっていることが珍しくありません。有名なベルリン・フィルやウィーン・フィルも結構高めのピッチを採用しています。(ベルリン・フィルはカラヤン時代は446Hzで演奏していたと言われています。)

 ではなぜ、オーケストラによって演奏のピッチが違うのでしょうか。一般的には弦楽器はピッチが高いほど弦のテンション(張力)が高くなり、張りと音量のある音になるので、好まれる傾向にあるようです。また楽器にもピッチは関係が深くて、楽器が作られた国のピッチの事情に合わせられていることもあるようです。

 ピアノコンチェルトなどの時のピッチは、ピアノにオーケストラが合わせる場合や、ピアノのピッチをオケに合わせて調律する、どちらもあるようです。イギリスやヨーロッパのホールでは、A=440HzとA=444Hzの二種類のピアノを揃えているところもあるとのことです。ちなみに日本のコンサートホールのピアノは442Hzで調律されているところがほとんどです。

 調律についていえば、ピアノという平均率で調律されたものがオケと合わせるものになると、ピアノの平均率であっても、オケはかまわずならすので、同じ高さに調律されているとしても、オクターブの音程をオケよりも少し広くとるのが常識だそうです。




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オーケストラのチューニング

 オーケストラの演奏会では、指揮者が登場する前に「ぴー」という音が始まりますが、これは楽器のチューニングをしているところです。楽器のチューニングは楽屋で済ませてはいますが、照明などがかなり強いステージ上での温度や湿度の変化の影響を受けやすい楽器のピッチの微調整をするために行っているものです。

 チューニングは初めにオーボエが“ラ”(A)の音を出し、初めに管楽器が合わせます。つづけてコンサートマスターが音を取り、弦楽器が合わせていきます。なぜ、オーボエの音に合わせるかというと、その昔はオーボエという楽器はピッチの定まりにくい楽器で、まわりの楽器にあわせてもらっていたそうです。(現在では、オーボエはもっともピッチが安定している楽器としてその役割を与えられていますが・・・)また、木管楽器のリーダー的な役割をするオーボエの音色が、よくひびいて、みんなに聞こえやすいからということもあるようです。

 ではなぜ「ラ」の音で合わせるのかということですが、今から2600年ほど前、古代ギリシャで当時使われていた弦楽器に張られていた弦の中で、一番低い音の弦を「A」と名付けました。それが今の音でいう「ラ」だったようです。現在のヴァイオリンなどの弦楽器も“ラ”(A)の音は開放弦(何も抑えないで出る音)で出せるため調弦がしやすくなっています。

 この“ラ”の音は440ヘルツ(Hz)の周波数になります。この440ヘルツですが、1939年に国際標準ピッチと決まり、放送・音楽に関連する音はすべてこのピッチが基準になっています。しかし、このピッチはオーケストラによって少しずつ異なります。日本で多いのは442ヘルツ、アメリカでは440ヘルツ、ヨーロッパなどでは440〜444と幅があるようです。ピッチが上がると少し華やかに聴こえるというようなこともあり、時代とともにすこしずつ変わってきているようです。




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オーケストラのオーディション

 オーケストラのオーディションとは「入団試験」のことをいいます。プロのオーケストラ団員になるには、採用試験にあたるオーディションを通過して団員になります。また公募ではなく、エキストラとして何度か演奏会に参加している奏者に指名でオーディションを行うという団体も少数ですが存在します。

 普通はオーディションが行われるのは、定年や退団した演奏者の補充の時に行うので、オーディションの開催時期はその時々に行われます。オーディションは新聞や、音楽雑誌、関連団体、演奏家などに広く公募されます。

 オーディションでどの様な選び方をするのか、その方法はオーケストラによって随分違いますが、一般的なオーケストラのオーディションでは、審査員として、指揮者、コンサートマスター、募集されている楽器のセクションメンバー、その他の一般団員、運営側からは事務局長などが参加して行われます。審査には指定された協奏曲やソロの曲や、オーケストラ曲の中から重要な旋律や、演奏の難しい箇所も課題に加えられます。

 オーディションに合格してもすぐ正式団員になれるわけではありません。オーディションでの短い試験だけでは、その奏者の本質的な能力を見分けることは非常に難しいので、3ヶ月から1年の試用期間を設け、その後に本採用となります。試用期間中には実際の演奏会に参加させて、アンサンブルの能力や、その個人の性格的な面まで知ることが出来るので、オーケストラにとっては非常に有効です。試用期間の後、再び団員の投票などにより正式団員として採用するかが決定されます。

 日本のプロ・オーケストラでは殆どの団体が国籍についての制限や、必要な資格は特にないようですが、年齢制限はあるところが多いようです。

 オーディションで競争率の高い楽器・低い楽器は

 オーケストラの団員の入れ替わりはあまり多くありません。中でも倍率が高いのは管楽器です。特にオーケストラでは1人しかいない、ティンパニー奏者やチューバ奏者はとても大変です。ヴァイオリンのようにたくさん人数が必要でないので、自然と高い倍率になります。1回の募集に木管・金管楽器では50〜100名の応募があります。管楽器でも比較的競争率が低いのはホルンです。オーケストラには1番〜4番までのホルン奏者が必要なので、他の楽器よりも多くの人数を取るために、それだけ募集回数も増えるからです。

 逆に倍率の低い楽器は、ヴィオラです。オーケストラにはたくさんのヴィオラ奏者が必要ですが、ヴィオラ奏者というのは意外に少なく、いつも足りないような状態にあるようです。




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