トランペットの同属楽器
トランペットの機構による分類
トランペットはそのバルブの構造によって、ピストン・トランペット、ロータリー・トランペット等に分類されます。
ピストン・トランペット
ピストン・バルブを使って管の長さを変化させる方式。現在、日本、アメリカ、フランスなどで最も一般的に使用されています。派手で金管楽器らしい音色なので良くソロに用いられます。
ロータリー・トランペット
ロータリー・バルブにより管の長さを変化させる方式。ドイツ、オーストリア、オランダ、北欧などでよく用いられています。日本でもオーケストラでドイツ語圏の音楽を演奏する時は用いられることも多い。ピストン・トランペットと比べ、木管や弦などとも調和しやすい音色であることが特徴です。主にクラシック音楽で用いられます。
ピッコロトランペット(B♭)
バロック音楽を演奏するときに欠かせない楽器で、20世紀になって考案されました。ピッコロトランペットは、ほとんどまっすぐな形状から発する、華やかで伸びのある高音の音色が特徴で、普通のB♭トランペットより1オクターブ高い音が出ます。オーケストラでは展覧会の絵の「貧乏人のソロ」や春の祭典、ボレロなどはこの楽器で演奏します。
コルネット(B♭)
形態はトランペットに似ているが、管の形状が円錐管であることが大きく異なります。(トランペットは円筒管部分の割合が多く、開口部近くになって急にラッパ状に広がる)。そのため、音に鋭さや華やかさは少ないが、まろやかで柔かな音になっている。オーケストラ作品ではフランスとロシアの作曲家に多く用いられています。主に吹奏楽や英国式ブラスバンド、ジャズなどで使われることが多い。
フリューゲルホルン(B♭)
円筒管と円垂管の割合はコルネットとほぼ同じであるが、円錐部の拡がり方がより極端なため、より豊かで柔らかい甘美な響きを持っている。またより肉声に近いといった印象から、ジャズのアドリブプレーヤーにも珍重されています。コルネットと同程度には機敏であるが、高音域の演奏はより難しいとされています。
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