モスクワ放送交響楽団は、1930年に設立されたモスクワで最も長い歴史を誇るオーケストラです。モスクワ放送交響楽団の初代首席指揮者はアレクサンドル・オルロフであったが、アレクサンドル・ガウクほか数人の指揮者がこの新しいオーケストラの育成にあたった。
1961年に当時30歳であったゲンナジー・ロジェストヴェンスキーが首席指揮者に就任した。ロジェストヴェンスキーはモスクワ放送交響楽団の演奏水準を向上させレパートリーを拡大した。ロジェストヴェンスキーとモスクワ放送交響楽団はチャイコフスキーの交響曲全集を初めとして数多くのレコーディングを残している。
1974年からはウラディミール・フェドセーエフが首席指揮者を務めている。フェドセーエフとモスクワ放送交響楽団はヨーロッパ、アメリカ、そして日本へと積極的にツアーを行ない、また多くのディスクを通して世界的な評価を得ている。またロシアの主要音楽祭「ロシアの冬」、「モスクワの星」、「モスクワの秋」などには欠かせない存在である。1993年には、チャイコフスキーの演奏団体として「世界最優秀のオーケストラ」であることを認められ、ロシア文化省、国際チャイコフスキー協会、チャイコフスキー博物館より「チャイコフスキー記念」の称号が贈られた。それにより「チャイコフスキー交響楽団」とも称される。
|