シュターツカペレ・ドレスデンはドイツ・ザクセン州ドレスデンに本拠を置くオーケストラ。1548年ザクセン州の選帝候モーリッツによって創設された450年以上の歴史を誇る世界最古のオーケストラです。ドレスデンの歌劇場であるゼンパー・オーパーの専属オーケストラで、ドレスデン・シュターツカペレという言い方もある。かつてゼンパー・オーパーは東ドイツの国立歌劇場だった(現在はザクセン州立)ため、日本では「ザクセン国立歌劇場管弦楽団」、「ドレスデン国立管弦楽団」、「ドレスデン国立歌劇場管弦楽団」と呼ばれることもある。
1617年ドイツバロックの巨匠H.シュッツがカペルマイスターに就任。シュッツは実に55年の長きに渡って宮廷楽団を指揮。1733年からは作曲家J.A.ハッセが就任。30年の在任中にオペラ上演に力を注いでいる。
1817年ドイツ国民歌劇の創始者ウェーバーを迎え1822年には「魔弾の射手」のドレスデン初演が行なわれた。1842年にはワーグナーの「リエンツィ」、43年「さまよえるオランダ人」、45年「タンホイザー」が初演された。
20世紀に入ると音楽総監督E.フォン・シューフのもとR.シュトラウスの重要な3作品の初演が行なわれた。1905年「サロメ」、09年「エレクトラ」、11年「ばらの騎士」である。音楽総監督はライナー、ブッシュ、ベームと受け継がれ、1924年「インテルメッツォ」、33年「アラベラ」、35年「無口な女」とここでもR.シュトラウスが初演されている。
東西ドイツ統一後の1991年にザクセン州立歌劇場と改称。オーケストラ名もザクセン州立シュターツカペレ・ドレスデンとなり新しい時代を歩み始めた。2001年にシノーポリが任期を残して急逝したため、2002年からベルナルド・ハイティンクが後任指揮者に選ばれた。
2007年8月よりファビオ・ルイージがゼンパー・オーパー音楽総監督就任と同時に音楽監督(カペルマイスター)に就任する予定になっている。
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