オーケストラの団員とは交響楽団や管弦楽団に所属するクラシック演奏家のことです。日本には現在、約30団体のプロオーケストラがあり、平均して70名ほどの楽団員がいますので、全体では2100名ぐらいの楽団員がいます。(外国人も含んだ人数)
オーケストラの楽団員になるのは簡単ではありません。東京芸術大学の卒業生でも毎年オーケストラに入ることが出来るのは数名といわれています。プロのオーケストラ団員になるには、採用試験にあたるオーディションを通過して団員になります。また公募ではなく、エキストラとして何度か演奏会に参加している奏者に指名でオーディションを行うという団体も少数ですが存在します。
普通はオーディションが行われるのは、定年や退団した演奏者の補充の時に行うので、オーディションの開催時期はその時々に行われます。オーディションは新聞や、音楽雑誌、関連団体、演奏家などに広く公募されます。特に管楽器の募集はかなり少なく、募集のオーディションには100名近い応募者がくることもあるそうです。
オーディションに合格してもすぐ正式団員になれるわけではありません。オーディションでの短い試験だけでは、その奏者の本質的な能力を見分けることは非常に難しいので、3ヶ月から1年の試用期間を設け、その後に本採用となります。
試用期間中には実際の演奏会に参加させて、アンサンブルの能力や、その個人の性格的な面まで知ることが出来るので、オーケストラにとっては非常に有効です。試用期間の後、再び団員の投票などにより正式団員として採用するかが決定されます。
日本のプロオーケストラでは殆どの団体が国籍についての制限や、必要な資格は特にないようですが、年齢制限はあるところが多いようです。
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