オーケストラの演奏会にいくと、開場した後もステージで、何人かの奏者が音出しをしている光景を見かけますが、その中でもひときわ低音を響かせているのがコントラバス奏者たち。よく見ていると練習が終わった?奏者たちは一人ふたりとステージ袖に引っ込んでいきますが、決まって開演ぎりぎりまで楽器を鳴らしているのはコントラバス奏者です。コントラバス奏者はどこのオーケストラでも練習熱心!?・・・。かくしてその実態は・・・。 他の楽器とちがい、コントラバスはステージに楽器を置いたままなので、他の楽器のように、楽屋や舞台袖で練習ができないということもありますが、加えて弦楽器は湿度に非常に敏感。一日中湿度が変わらない天候のときは大丈夫なのですが、たとえば、夕方あたりから雨が降り出して、お客さんが濡れた状態で会場に入ってくるような日には、たちまちホール内の湿度がかわってしまいます。それで開演ぎりぎりまでチューニングをしているとのこと。他の楽器は楽屋や舞台袖で調整ができるのですが、コントラバスはステージに楽器を置いたままなので、そこでぎりぎりまでウォーミングアップをすることが求められるというわけです。よりよい演奏をするために、ぎりぎりまで調整を続ける奏者の姿にそっと感謝の気持ちを送りたい。