リュート
リュートは撥弦楽器(弦をはじいて音をだす楽器)の一種で、主に中世からバロック期にかけてヨーロッパの宮廷音楽を中心とした当時の代表的楽器として用いられた古楽器群の総称です。ひとまとめにしてリュート族とも呼ばれるこれらの楽器群には時代や目的によってさまざまな形態のものがあります。
18世紀の典型的なリュートには、5〜7本の低音弦と、複弦6コースの弦が同時に張られていました。リュートは調律が難しかったこともあり、18世紀に入ると徐々にギターやマンドリンにとって代わられ、19世紀にはほとんど使用されなくなりました。しかし20世紀になってから古楽器についての研究と演奏の再現が盛んになり、楽器製作家や楽譜出版社の努力もあって次第に復興しています。