ヴィオラはヴァイオリンとほぼ同じ構造ですが、低い音を出すために全体が大きくなっていて、特に厚みが増しています。大きさはヴァイオリンに比べ、胴の長さで5cmほど大きくなっています。ヴァイオリン同様、顎に挟んで演奏します
現在の楽器をヴィオラと呼ぶようになったのは、18世紀に入ってからのことです。長い間、独奏楽器としてはほとんど無視された存在でしたが、近代以降では独奏曲も数多く作られるようになってきています。合奏やアンサンブルの中では第2ヴァイオリンなどとともに内声部を受け持ちます。
音域はヴァイオリンの5度低く、チェロより1オクターブ高く、通常はアルト記号で表記されます。ヴァイオリンとは対照的に、柔らかくあたたかい音色がヴィオラの魅力です。音量は豊かで男性的です。独奏と合奏の両面で、ヴァイオリンに次いで重要な楽器であり、合奏では全体の土台としての低音楽器の役割と、旋律を歌う役割とを兼ねます。
ヴィオラにはヴァイオリンのような分数楽器(サイズを小さくした楽器)は存在しません。分数楽器が無いと言うことは、演奏を始める年齢はヴァイオリンよりも後になることが多く、身体が成長してからになります。従ってヴァイオリンから転向する奏者が多いのが特徴です。
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