ウードは、リュート属に分類される西アジアの代表的な弦楽器。弦をはじいて音を出します。アラブ音楽では「楽器の女王」とも呼ばれる代表的な楽器です。中東から北アフリカのモロッコにかけてのアラブ音楽文化圏で使われます。リュートや琵琶に非常に近いが、リュートや琵琶と違いフレットは持たない。
ウードは洋梨をたてに二つ割りした形の共鳴胴をもち、後方に直角に折れ曲がった棹のついた琵琶の一種で、現在では、西アジアから北アフリカの広い地域で愛用されているが、形や装飾は各地で少しずつ違う。共通しているのは、十数枚の板をつなぎ合わせた共鳴胴。ギターと同じかやや大きめだが、持つと意外なほど軽い。
表面には大小三つの穴があり、水牛の角やラクダの骨、木などに透かし模様を彫ったものを裏から張っている。大変に美しい楽器で「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」のカリフの宮廷や貴族の館で詩歌が歌われる場面にウードが伴奏楽器として頻繁に現れます。
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